Radio Science
第35回国際電波科学連合総会(URSI GASS 2023)
会場:札幌コンベンションセンター
人数:1,434名、49カ国・地域
URSI総会は、国際電波科学連合(International Union of Radio Science: URSI)が主催し、1919年以降、3年ごとに開かれている国際会議。今日のスマートICT社会を支える高度な無線通信技術で注目される電波科学は、地球環境のモニタリングや災害リスク管理を進めるうえでも、極めて重要な研究分野です。30年ぶり3回目となった日本での総会では、「持続可能な電波科学が拓く未来」をテーマに、世界各国の研究者や技術者、学生が最先端の研究成果を持ち寄り、活発な議論が行われました。日本での開催によって、これからの電波科学研究を担う日本の研究者の育成やアジア地域の研究発展、活動の活性化につながることが期待されています。
_テクニカルツアー
国際共同プロジェクトSuperDARNでは、北半球・南半球併せて35基を超えるレーダーを地球の高・中緯度に設置しています。その1基が設置されている陸別町をURSI総会参加者が訪ねるツアーの企画をコンベンションビューローがサポートしました。12カ国32名がりくべつ宇宙地球科学館(銀河の森天文台)とSuperDARN北海道-陸別HFレーダーを訪問。SuperDARNプロジェクトを率いる名古屋大学宇宙地球環境研究所の西谷望准教授から説明を受けながら、レーダー装置やアンテナを見学。北海道だからこそ実現できた2泊3日のツアーは、世界の電波科学のトップ研究者と次世代の研究者が交流する貴重な機会になりました。
!当ビューローのカーボンオフセットプログラムにもご協力
ツアー参加者の移動・宿泊・食事分のCO2をオフセット
_市民向け体験イベント「科学教室‐見えないでんぱを感じてみよう‐」
電波科学関連技術が毎日の暮らしの中でどのように活かされているかを、親子で楽しく学んでもらう科学教室が会議最終日に開催されました。子どもたちはサポート役の大学生と一緒に電池を使用しない「ゲルマニウムラジオ」を、保護者は受信用の大型アンテナをそれぞれ製作し、電波の不思議さや面白さ体感。停電や通信が途絶えた災害時のラジオの活用について考えるきっかけにもなりました。また、参加した札幌と陸別の小学生がオンラインで交流する企画や、札幌市青少年科学館の協力によるサイエンスショーも実施。目には見えない電波科学の世界を、子どもだちが身近に体験できた1日となりました。






